【 廻想のひとひ 】
うしろから肩を叩かれた。
思わずビクッと肩を震わせてしまい、どれだけ緊張しているんだと自分に嫌気がした。
自分はもっと堂々として、緊張とは縁遠いものだと思い込んでいた為だ。
実際今までに緊張したことなど数えるほどであり、似合わず弱気になっているのが信じられない。
(男しかいないのが悪い…)
肩を叩いた手はまだ肩に乗ったままだ。
少し首を回してみると、ひょこっと顔が現れた。
「な…っ」
「おお、ホントに女の子だ!」
大きな目と柔らかそうな髪。
泣き黒子がある人、初めて見た…。
ていうか、近い。
「そっかー君がお姫様かー!」